奈良市菅原町の阪奈道路沿いにある喜光寺は721年、後に東大寺の造営を行う行基によって創建された。当初は菅原寺と呼ばれていたが748年に聖武天皇がご参詣された時に喜光寺という名を授けられた。
行基は東大寺創建に当たり、喜光寺の本堂をスケールアップしたものを建設したという伝承から、「試みの大仏殿」として知られている。
戦国時代にほとんどの建物が戦災により焼失した。現在の本堂は室町時代に再建されたものが残っている。
南大門
戦国時代の戦災により、焼失したままになっていた南大門は2010年の平城遷都1300年に合わせて再建された。
吽形像と阿形像
南大門に安置されている新しい吽形像と阿形像は彫刻家、中村晋也氏の作品。
本堂
奈良時代の本堂は1499年に焼失された。現在の本堂はその後再建されたものが残る。
本堂には御本尊の阿弥陀如来坐像と勢至菩薩坐像、観世音菩薩坐像が安置されている。
山法師
ハナミズキに似ている初夏に咲くヤマボウシ
弁天堂
睡蓮の池に囲まれた弁天堂。中には宇賀神像が安置されている。
行基堂
行基菩薩を祀るため、2014年に建てられた行基堂。墓所の竹林寺に安置されていた鎌倉時代の行基菩薩坐像(現在は唐招提寺に保管されている)を模刻した行基菩薩像が安置されている。
石佛
室町時代後期から江戸時代末期にかけて造られた多くの石佛。
蓮の花
6月下旬から境内の蓮の花が咲き始める。